受験生とゲストのみなさまへ

2022年12月24日

第2学期終業式あいさつ

 生徒の皆さん、おはようございます。本日、2学期の終業式を迎えました。今日は皆さんにぜひ覚えておいてほしい言葉についてお話ししたいと思います。

 その言葉を紹介するには、先日終了したサッカーワールドカップに触れる必要があります。皆さんご存知のように、日本代表がグループステージで、優勝経験のあるサーッカー大国、ドイツとスペインに勝利しました。残念ながら決勝トーナメントの1回戦でクロアチアにPK戦の末敗れ、またしてもベスト8進出を逃しましたが、日本中が歓喜に酔いしれました。

 ドイツに勝った時に、元日本代表監督の岡田武史さんがこのようなことを言っておられました。「この結果は偶然ではない。森保監督が用意周到にゲームプランを立て、後半から選手を替え、選手たちが主体的に判断して動くことで、変更したシステムが機能し得点につながった。つまり、ドイツに勝とうとする強い意志を持ち準備をちゃんと重ねてきた結果である。たとえて言うなら、歩いてたら富士山の頂上に着いたというわけではない。」

 今日皆さんに紹介したいのはこの言葉です。元々これは経営コンサルタントの小宮 一慶さんが著書の中で書かれた言葉です。

「散歩のついでに富士山に登った人はいない。」言うまでもなく、散歩の途中で、「そうだ、富士山に登ろう」と思いついて、そのまま富士山に登る人はいませんし、登ることはできません。富士山に登るには、それなりの装備や準備が必要です。富士山の頂上に立つ人は、みな「富士山に登ろう」と思って、富士山登山に向けて歩みを進めていきます。今日という一歩、明日という一歩、その一歩一歩をコツコツと重ねていって、富士山の頂上に到達するわけです。

 つまり目的や目標を持つことが大事であり、そのために自分はいま何をしなければならないかを、常に考えなければいけない、ということです。

 先日、高校3年生による、探究学習の取り組み「マイライフ」の発表がありました。

各クラスの代表生徒の発表でしたが、みんなリラックスして堂々と、これまでの自分の歩みとこれからの自分の夢についてプレゼンをしてくれました。この取り組みを通じて、高3生は全員、今の時点での自分の将来の目標や夢を語ってくれたと思います。ぜひ、その目標や夢の実現には何が必要かを考え、これから実行に移していってください。

 中学1年生から高校2年生の皆さんは、1年先や2年先の目標でもかまいませんので、目標を決め努力を続けてください。たとえば学習のことでも部活のことでも学校行事のことでも、探究活動のことでもかまいません。

 生徒の皆さん、ぜひ「散歩のついでに富士山に登った人はいない」という言葉を、いつも頭の片隅に覚えておいてください。

 終わりに、寒くなり、新型コロナウイルスの感染拡大が再び予想されます。くれぐれも感染対策と体調に気をつけ、年末年始をすごしてください。そして本を手に取って、この休みの時間の一部でも、読書にあててほしいと思います。

 これで2学期終業式の私の話を終えたいと思います。ありがとうございました。