受験生とゲストのみなさまへ

2025年02月26日

第40回 高校卒業式(2月19日) ※3/8ハイライト動画追加

式辞

 2月になって最強寒波が二度到来し、今年は春の訪れに少し時間がかかりそうですが、日によっては、日中は暖かな日差しが降り注ぐようになってきました。

 本日、このように多数のご来賓ならびに保護者のみなさまのご臨席を賜り、大阪青凌高等学校第40回卒業式を挙行できますことは、私たち教職員にとりましてこの上ない喜びです。高い席からではございますが、ご列席のみなさまに厚くお礼申しあげます。

 さて、ただ今、卒業証書を授与された40期生のみなさん、卒業おめでとうございます。卒業証書は、みなさんが3年間の学業を修め、高校生活を終えたという大切な証です。今一度、その達成感と喜びを感じてください。

 

 これからみなさんは、将来に向けて時間は十分にありますので、人には負けない自分の“強み”が何なのかを知り、それを伸ばすことを心がけてほしいと思います。

 今、目の前のことに対して一生懸命取り組むのは、自分の強みは何かということを理解するためでもあります。精一杯に取り組んでこそ、自分は何が他の人よりできて、そして、何が足りないのかがわかります。自分の本当の強みや弱みを知り、その結果、自分の強みを生かし、本当にやるべきことに集中し努力を続けてください。

 昨年の夏に、自分のストロングポイントを存分に発揮した高校生について紹介します。夏の甲子園3回戦、早稲田実業と島根大社高校の試合は2-2のまま延長戦となりました。延長11回裏、タイブレーク、ノーアウト一塁二塁で大社高校の攻撃が始まります。ここで安松大希(だいき)選手が代打に起用されます。夏は県大会を含め初めての公式戦出場でした。11回表の相手の攻撃中に、ベンチで監督さんが「バントに自信のあるものはいるか?」と控え選手に尋ねたところ、安松選手だけが手を挙げ「三塁側に決めてきます」と答えました。そして、緊張の場面で言葉どおり見事、三塁線ギリギリに送りバントを決め、結果内野安打となりました。満塁で次の打者がサヨナラヒットを打ち、大社高校のベスト8進出が決まりました。安松選手は、中学時代、グラウンドが狭く十分にバッティング練習ができず、日々バント練習に取り組み、技術を磨いたということです。高校に入学してからも、「バントは自分の長所なので、だれよりもバントの練習をしてきた、自信がありました」と試合後に語りました。決して簡単なことではないと思いますが、たゆまぬ努力と準備の結果、勝ち得た技術が大(おお)舞台で存分に発揮されました。

 卒業生のみなさん、これから将来に向けて、自分の得意分野、“だれにも負けない自分の強み”を身につけてください。そしてその強みを生かし、努力をコツコツと積み重ね、自分の想いや夢に向かって前進していってください。 

 保護者のみなさま、お子様の高校ご卒業、誠におめでとうございます。我々教職員一同、心よりお祝い申しあげます。

生徒たちが精神的に自立していく時期にあたるこの3年間、多くの保護者のみなさまには、お子様が幼いころとはまた違った、ご苦労があったのではないかと思います。この3年間、本校の教育活動に対し、常にあたたかいご支援とご理解力をいただきましたことに、あらためてこの場をお借りし、お礼申しあげます。今後とも大阪青凌にご鞭撻を賜りますようお願いいたします。

 卒業生のみなさん、ふと高校生の日々が懐かしくなったときには、迷わず母校を訪ねてきてください。そこには、あたたかく迎える先生たちの笑顔が、いつでもみなさんを待っています。

 以上、この佳き日、40期生272 名の卒業生の前途を祝し、みなさんが健康で豊かな人生を歩まれることを祈念しまして、私の式辞といたします。

   令和7年2月19日 大阪青凌高等学校 校長  向 忠彦