2024年08月24日
先日の8月15日は、太平洋戦争の終戦から79年目を迎えた日でした。現在、日本の総人口の約9割が、直接戦争を体験していない、戦後生まれとなっているのですが、決して、我々はこの戦争のことを忘れてはなりません。
今日は、まず初めに、太平洋戦争に非常に関係がある映画の話をみなさんにしたいと思います。「オッペンハイマー」という映画なのですが、今年度のアカデミー賞「作品賞」を受賞しました。オッペンハイマーは実在のアメリカの科学者で、第2次世界大戦中に原子爆弾の開発を行った人物です。
当時アメリカは、ナチスドイツによる原子爆弾の開発に後れをとるまいと、躍起となっていました。1945年5月に、ナチスドイツが降伏するのですが、アメリカは7月に原子爆弾の実験を初めて行います。実験は成功します。そのときに、オッペンハイマーはこうつぶやきました。「我は世界の破壊者なり」
そして、1945年8月6日と9日に原子爆弾が日本に投下されます。広島と長崎では、投下直後に11万人以上の方が亡くなられ、その後の5年間でさらに数十万人が命を落としたと考えられています。
そのことに開発の責任者であったオッペンハイマーは苦悩します。アメリカ国内では、戦争を終結させた立役者として賞賛されますが、ソ連との冷戦時代に突入し、オッペンハイマーは核開発競争を危惧して、水爆開発に反対する活動を始めます。そうすると国家からはソ連のスパイ容疑をかけられ、国家反逆の容疑で公職から追放されてしまいます。
オッペンハイマーさんは1967年に死去していますが、2022年になって、よやくアメリカエネルギー省の長官が1954年に行った公職追放の処分を取り消し、謝罪をしました。
当初、世界唯一の核被爆国である日本では、この映画は公開しないことも検討されたようですが、世界各国での上映から遅れて8か月後、今年の3月に日本でも公開されました。
核ミサイルの脅威の中、現代を生きる我々に対して、制作者から明確なメッセージを感じ取ることができる映画でした。機会があればぜひ見ることをおすすめします。
約2週間後に、青凌祭が開催されます。中学生も高校生も、これから、発表の仕上げに向けて、各クラスの準備が本格化すると思います。今年の青凌祭のスローガンは、「魅せろ!交われ個性のグラデーション‼」。ぜひ、生徒のみなさん、今までの枠にとらわれず、新しい挑戦をしてください。そして、そのチャレンジの結果、各クラスの発表が、見る人や体験する人を楽しませる、感動させるものになることを願っています。みんなが笑顔あふれる青凌祭にしましょう。
終わりに、生徒のみなさんに連絡があります。大阪青凌では次年度から「授業週5日制」にしたいと考えています。土曜日は、授業ではなく、今までに実施できていない取り組みも含め、生徒のみなさんが主体的に取り組む教育活動の日として設定したいと考えています。概略については、このあと居内先生から説明があります。詳細につきましては、順次、保護者と生徒のみなさんにお伝えしていきます。
では、2学期も、みなさんが、仲間とともに充実した学校生活を送ってくれることを願って、2学期始業式の私の話を終わります。ありがとうございました。