校長ブログ

2019年01月16日

センターまであと3日

  

 

いよいよセンター試験まであと3日。創青館1Fの自習室は、今日もほぼ満席でした。
当日、この努力が実を結びますように。

さて、今日の朝日新聞13面オピニオンの欄に、国立情報学研究所教授の新井紀子さんのメディ
ア批評(タイトルは私評)が掲載されています。
この批評を一言で言えば、「新センター入試(大学共通テスト)」への批判、合わせてそれを
論じるメディアへの批判なのですが、ウィットとアイロニーに彩られた、興味深い文章でした。

その要点をまとめると、
・当初導入が検討されていた国語の記述問題のAI採点は、そもそも不可能だった。
・上記の技術面の問題について、朝日新聞は一度として真摯に検討した形跡がない。
・英語の民間試験導入は地方にとって大問題。なぜこれをもっとわかりやすく記事にしないのか。
・現在のセンター試験の問題点は、今の「教育改革」の視点とは別のところにある。
・朝日新聞のプレテストを報じる論調は、国語に熱く、数学や理科には冷淡(予備校に丸投げ)。

ひとり朝日新聞だけが批判されることではありませんが、問題の核心をついた批評だと思います。
特に「理数に冷淡」という批評は、教育を論じるメディアに理系の人間がいないことを痛切に皮肉
っているように感じました。
そして文章の最後は、こんな風にまとめられていました。
「あと2年だが、あと2年ある。社会の公器としての大学入試が、一部の「有識者」の思考実験の
玩具にも、政治のキャンペーンの手段にもならないよう、メディアのしっかりとしたチェックを
期待したい。くれぐれも両論併記のインタビューでお茶を濁したりしないように。」
そう言えば、新大学入試を取りあげた記事は、朝日新聞に限らず「両論併記」のインタビューが多か
ったような・・・。
福力