校長ブログ

2021年07月26日

中国が学習塾を規制へ

日本経済新聞(朝刊7/26)によると、中国は小中学生を対象とした学習塾を規制すると
公表しました。なぜ国が学習塾を規制するのか。簡単に言えば、少子化に歯止めをかけ、
出生率を上げるための施策なのです。それほど中国の少子化は深刻なようです。
今回の規制は以下の通りです。

 

・規制の対象は、小中学生を対象とした学習塾
・学習塾の開設は、許可制にする(新規開業は原則禁止)
・学習塾は非営利団体とし、株式上場による資金調達を禁止
・塾だけではなく、小中学生への宿題量も規制する
 具体的には、3年生~6年生への宿題は1時間でできるもの
 中学生には1時間半を超えないようにするというもの

 

このような規制をかけることで、保護者が子どもの教育にお金をかけすぎないようにし
ようというわけです。つまり言い換えれば、そういう規制がないとお金が過剰にかけら
れ、ひいてはそれが少子化につながると政府が考えているということです。
同じく日本経済新聞(7/13)によると、北京市の例として、高校3年生の親が塾代に年
間30万元(日本円で510万円)もかけていることがとりあげられています。北京市の会社
員の平均年収は日本円で約260万円なのですが。
この驚きの規制、うまくいくのでしょうか。日本経済新聞の記事は、「学校教師の待遇改
善など本質的な対策を怠ったままでは、政策効果にも限界がある」と指摘しています。
福力