校長ブログ

2020年04月6日

新型コロナウィルス②

前回、SARSが中国国内で封じ込めることに成功したと書きましたが、これは文字通り
で、症例が0になったということだそうです。しかしMERSは、今だに症例がぽつぽつ
あり、これに対する治療薬の治験も継続されていたようです。
つまり今回の新型コロナウィルスに対する治療薬の開発は0からではなく、これまでに
試みられてきたSARSやMERSに対する薬を、用途を変えて使用するということのようで
す。
2002年に比べて現在は遺伝子情報を読む能力が、1000倍以上にもなっていて、コンピ
ュータの処理能力の向上と相まって、今回のウィルスのたんぱく質の3次元構造解析は
すぐにできたそうです。そこで現在は、どの薬をどう改良したらこのウィルスを抑え込
めるのかという治験が、世界各国で始まっています。

インフルエンザやコロナウィルスの遺伝子情報は、DNAではなくRNAにかかれているよ
うで、それゆえに変異が起きやすい。私たちがインフルエンザの予防接種を受けても、
たびたびインフルエンザに罹患する理由も、そこにあります。
今回の新型コロナウィルスも何らかの理由でコロナウィルスが変異した結果、発生した
のですが、幸いなことに、このウィルスはインフルエンザよりも変異しにくく、いった
んワクチンが開発されれば、かなり有効な予防手段になることが期待されています。
(次回に続きます)