2019年10月5日
この本を読んで、私の長年の疑問がすっきりしたような気がしました。私の長年の疑
問とは、以下のようなものです。
・日本の財政は危機的状況と言われて久しい。国債の累計発行残高は1,000兆円を超
えたという。なのに国債の価格は暴落するどころか、値上がり(金利は下落)して
いるのはなぜなのか。
・財政危機の状態にある日本の通貨に、世界で何かと紛争が起きた際に、「買い」が
殺到する(つまりは円高になる)のはなぜなのか。
・日本の経済成長率が、長年、他国に比べ低いままに留まったままなのはなぜなのか。
・日本は財政的に破綻すると言われてもはや10年以上。その間にも国債は発行され続け
ているのに、未だに破綻していないのはなぜなのか。
これらの疑問に明瞭に答えてくれる本、評論等に、いままで出会ったことがなかったの
ですが、この本を読んで、ようやくその答えが見つかったような気がしています。
詳しくは読んでいただくしかないのですが、この本では、これらの疑問に対し、おおざ
っぱに言えば、「今、日本はデフレ状態にある。なのに政府の政策は、ずっとインフレ
抑制の政策になったままである(つまり真逆)。それゆえ、日本経済は停滞から抜け出
せない。自国通貨建てで発行している国債で、政府が財政破綻することはない。なので
財政赤字を気にせず、デフレを脱却するまで政府は積極財政をとり続けるべし」という
ものです。(本文では、恐いくらいに、実名で多くの著名な経済学者が一刀両断に切り捨
てられています。)
この本の言っていることは本当に正しいのでしょうか。
もし正しいとすると、長年の疑問はすっきりするのですが、同時に「デフレ時に消費税を
上げるのは最悪の政策」とこの本に書いてあるので、今月から10%になった消費税のせい
で、またまた日本経済がデフレにもどってしまうのではないかと心配です。
福力