校長ブログ

2022年04月8日

2022年度 第1学期始業式あいさつ

2022年度 第1学期始業式あいさつ

 

 生徒の皆さんおはようございます。始業式の冒頭にあたり、在校生の皆さんにご報告があります。福力先生が3月をもちまして、大阪青凌の校長先生を退任されました。福力先生には長きにわたって、大阪青凌の発展にご尽力いただきました。感謝の気持ちとともに敬意を表します。
 改めまして、後任の校長を拝命しました向と申します。よろしくお願いいたします。

 

 1学期の始業式にあたり、「18歳成人」ということについて、お話ししたいと思います。すぐに直接関係があるのは高校3年生なのですが、ぜひ後輩の皆さんも知っておいてほしいと思います。

 先日4月1日から成人年齢が20歳から18歳に引き下げられました。日本では明治時代から約140年にわたって、成人年齢が20歳と民法で定められてきました。では、世界中の国で、成人年齢を18歳としている国はどれだけあると思いますか。実は187の国や地域のうち、141か国もあり、75%になります。日本もようやく国際基準にあわせることになりました。
 なぜ成人年齢が引き下げられたかと言いますと、少子高齢化が進み、社会に若者の活力が必要ということになり、すでに2015年には選挙権が18歳に引き下げられていますが、この度、社会・経済活動においても18歳から大人として扱うべきだということになったわけです。
 今年度、成人を迎えるのは言うまでもなく高校3年生です。3年生の皆さんは、自分の誕生日を迎えると、その日に、成人「大人になる」ということになります。そう言われてもほとんど実感はないと思います。戸惑いもあるでしょう。
 ただ、18歳でできることは増えます。国家資格の取得や、クレジットカードや携帯電話の契約等ができるようになります。飲酒や喫煙は今までどおり20歳にならないとできません。今後、様々な契約が可能になる一方、自分で責任を持たなくてはいけません。SNSを通じた悪徳商法など、お金のトラブルが増えるのではないかと心配されています。このあたりは、授業やHRでしっかり学んで判断する力を身に付けてほしいと思います。

 

 さて、それでは、中学生高校生のみなさんは、これから「18歳で大人になる」までに、どのようなことを心がけるべきなのかを考えてみましょう。今から3つ言いますので参考にしてください。誰でもできることです。一つ目は「自分の考えを大切にする」、二つ目は「相手の意見を尊重する」、三つめは「社会と積極的に関わる」ということです。三つ目で言うと、新聞や雑誌に自分の意見を投稿するのもいいですし、おかしいと感じるルールなどは変えるために仲間と力を合わせて努力してみる、といったこともいいと思います。大人だって普段から迷ったり悩んだりしています。焦らずに「18歳成人」についてじっくり学校生活の中で考えていきましょう。

 

 最後に、新入生を迎えた1学期始業式にあたり、青凌の良き校風について触れたいと思います。それは「挨拶」です。生徒たちがよく挨拶をすることは、本校の良き校風の1つです。最初は恥ずかしい思いがあるかも知れませんが、クラスメートや先生・来校者に対して、自分からすすんで挨拶をするようにしてください。挨拶をされていやな思いをする人はいません。そして心がけひとつで、誰にでもできることです。この自然に挨拶をする習慣が身につけば、学ぶことによって得る教養と同等に、皆さんの将来にとってすばらしい財産となります。ぜひ、今年度も、新入生在校生ともに、この校風を受け継いでいってください。  
 以上をもちまして、始業式のあいさつといたします。ありがとうございました。

 

 

 

2022年4月8日
大阪青凌中学校・高等学校

校長  向 忠彦