2017年07月29日
英語の4技能を測ることのできるテストが導入される。さてその問題点は?
最後はそのことについて考えてみます。
最大の問題点は、現時点でなお、どの外部テストを採用するのかが決まって
いないということです。
ざっと外部テストの候補を挙げてみますと、TOEIC、TOEFL、IELTS、TEAP
GTEC、英検とありますが、それぞれに満点の基準や試験時間、試験方法等に
違いがあります。また受験料も2万円以上するものから5千円程度までと千差万
別です。
もし外部テストに複数のテストを指定するとなると、異なる試験間の基準を設
定する必要もあります。さらにそもそも試験の機会が地方では少ないという問
題もあります。
文部科学省の今回の実施方針では、あらかじめこれらの混乱を予想したためか、
最初の4年間は従来の共通テストを継続実施するとしています。
英国数の3教科についてみてきましたが、他の2教科の改革については、今回
は、具体的な方針や問題例は示されませんでした。
2020年まであと3年。受験生が振り回されることにならないように、いっその
こと従来のセンター試験のマイナーチェンジに留めたほうがよいのではと思っ
ている学校関係者は少なくないでしょう。
福力