校長ブログ

2025年03月17日

第38回 中学卒業式(3月15日)※3/20ハイライト動画追加

 先週は寒い日が続きましたが、ようやく穏やかな陽気となり、春の訪れを感じるようになってきました。

 本日、ここに大阪青凌中学校第38回卒業式を挙行するにあたり、保護者のみなさまにご臨席を賜り、このように式を執り行えますことに対し、教職員一同、心よりお礼申しあげます。また今日の佳き日、保護者のみなさま、ご家族のみなさまには、お喜びもひとしおのことと拝察いたします。お子様の中学ご卒業、誠におめでとうございます。

 さて、ただ今、卒業証書を授与された38期生のみなさん、中学卒業おめでとうございます。みなさんは、この3年間で心身ともに大きく成長してくれました。クラスの人数が少ないがゆえの気遣いや苦労もきっと多かったでしょう。それでもみなさんは、3年間の学校生活の中で、担任髙谷先生の日々の熱い指導のもと、ともに仲間のことを思いやり助け合い、クラスの絆は一層強まり深くなっていったと思います。

 学校行事においても大活躍してくれました。青凌祭では、2年次は「大きなかぶ」、3年次は「赤ずきん」の演劇発表に取り組みました。金賞を受賞した「大きなかぶ」は、協力しながら、一人ひとりが楽しんで演技をしていたのが印象に残っています。また、銀賞を受賞した「赤ずきん」は、みなさんの力が結集し、なかなか現代アレンジの効いたお芝居であったと思います。

 また、オーストラリアでは、4日間、現地の学校でbuddy(バディ)と一緒に授業を受け会話し、また、現地の家庭に6日間、ホームステイをしました。バディとのコミュニケーションに最初は苦労していましたが、中3の年齢で異文化に触れ、フレンドリーなオーストラリアの人たちと交流した経験は、みなさんの今後の学校生活において、きっとプラスになることは間違いありません。私もみなさんと一緒に、ヤミーの味のお菓子とヤキーのお菓子を食べて、英語の授業を受けたことはいい思い出です。

 

 これからみなさんは、将来に向けて時間は十分にありますので、人には負けない自分の“強み”が何なのかを知り、それを伸ばすことを心がけてほしいと思います。

 今、目の前のことに対して一生懸命取り組むのは、自分の強みは何かということを理解するためでもあります。精一杯に取り組んでこそ、自分は何が他の人よりできて、そして、何が足りないのかがわかります。自分の本当の強みや弱みを知り、その結果、自分の強みを生かし、本当にやるべきことに集中し努力を続けてください。

 昨年の夏に、自分のストロングポイントを存分に発揮した高校生を紹介します。夏の甲子園3回戦、早稲田実業と島根大社高校の試合は2-2のまま延長戦となりました。延長11回裏、タイブレーク、ノーアウト一塁二塁で大社高校の攻撃が始まります。ここで安松大希(だいき)選手が代打に起用されます。夏は県大会を含め初めての公式戦出場でした。11回表の相手の攻撃中に、ベンチで監督さんが「バントに自信のあるものはいるか?」と控え選手に尋ねたところ、安松選手だけが手を挙げ「三塁側に決めてきます」と答えました。そして、緊張の場面で言葉どおり見事、三塁線ギリギリに送りバントを決め、結果内野安打となりました。満塁で次の打者がサヨナラヒットを打ち、大社高校のベスト8進出が決まりました。安松選手は、中学時代、グラウンドが狭く十分にバッティング練習ができず、日々バント練習に取り組み、技術を磨いたということです。高校に入学してからも、「バントは自分の長所なので、だれよりもバントの練習をしてきた、自信がありました」と試合後に語りました。

 

 卒業生のみなさん、4月から高校生となり、将来に向けて、自分の得意分野、“だれにも負けない自分の強み”を見つけてください。そして、努力をコツコツと積み重ね、自分の想いや夢に向かって前進していってください。

 最後になりましたが、保護者のみなさまには本校の教育活動に対し、あたたかいご支援とご協力をいただきましたことに、あらためてお礼申しあげます。今後とも大阪青凌にご鞭撻を賜りますよう重ねてお願いいたします。

 

 卒業生のみなさん、高校での飛躍を願っております。

以上、第38期生の未来に幸多からんことを願い、私の式辞といたします。       

 

令和7年3月15日                      

大阪青凌中学校 校長  向 忠彦