2026年8月24日

2026年度二学期始業式あいさつ

CATEGORIES:青雲凌雲(校長ブログ)

 生徒のみなさん、おはようございます。

本日、2学期の始業式を迎えました。みなさん、充実した夏休みを過ごせましたか。

 私は映画を見ることも好きで、話題作はできるだけ見るようにしています。この夏には、「マイケル」や「キングダム」などを見ました。特に、マイケルジャクソンの映画は非常に良かったです。ただ、今日はそれではなく、「開戦前夜」という映画の話をします。先日、高3生の始業式でお話したのですが、みなさんにも聞いてほしいと思います。

 太平洋戦争が始まる直前の、これは史実に基づいた話です。今年、日本とアメリカとの戦争終戦から81年目を迎えましたが、私自身この映画を見てとても勉強になりました。

 日米開戦8か月前の昭和16年4月に、「総力戦研究所」という組織が創設されました。近衛文麿内閣総理大臣直属の機関で、官僚・陸海軍・民間から、平均年齢33歳、36名の若き頭脳優秀なエリートが集められました。目的は、日本が、アメリカを中心とする諸外国との総力戦をした場合のシミュレーションです。アメリカと開戦したらどうなるか、どう戦えば勝てるのか、任務は、緻密なデータから戦争の行方を予測することでした。しかし、議論すればするほど圧倒的な国力の差を、研究所のメンバーは痛感します。

 最大の懸案は、石油をどう確保するかという問題でした。当時、日本はアメリカから、全体の7割を輸入していましたが、日中戦争を理由に、アメリカは日本に対する経済制裁を行っていました。そして、日本への石油輸出を全面的にストップします。研究所は、武力でインドネシアの石油を確保することは可能であるが、日本への輸送船団が攻撃され、多くの船舶まで失うことになると予測します。

 そして、8月27日に首相官邸で研究結果を次のように報告します。「日本に勝機はない。戦争は長期戦になり、いずれソ連も参戦し、日本は敗れる。日米開戦は何としても避けなければならない。」それに対して、東条英機陸軍大臣は、こう答えました。「諸君の考えていることは、あくまでも机上の演習であって、実際の戦争というものは、君たちの考えているようなものではない。」「なお、この報告を諸君は軽はずみに口外してはならない。」

 その後の経過は、みなさんもご存知のとおりです。同じ年の昭和16年12月8日に、日本はハワイ真珠湾のアメリカ艦隊を奇襲し、開戦します。最初は勝利をしたものの、その後は敗戦を重ね、約300万人の犠牲者を出し、3年8か月後の昭和20年(1945年)8月15日に日本は降伏します。予測できなかった、広島長崎への原子爆弾投下を除けば、戦争の行方は「総力戦研究所」が報告、シミュレーションしたとおりとなりました。

 開戦前に就任した東条英機首相も、天皇陛下のご意向を汲んで、直前まで戦争回避の努力をしたと言われています。わかっていても止められない、あの時代の社会の空気が、日本を戦争に向かわせてしまいました。

 今を生きる我々は、80年前に何があったのかを理解し、日本が二度と同じ過ちを犯してはならない、ということを改めて思った夏でした。

 

 約3週間後に、青凌祭が開催されます。今年の青凌祭のスローガンは、「『一期一会』~青凌祭、この瞬間爆裂愛してる 楽しんで楽しんで楽しんで楽しんで楽しんでまいります~」です。

 ぜひ、みなさん、青凌祭を思いっきり楽しんでください。そして、各クラスの発表が、見る人や体験する人を楽しませる、感動させるものになることを願っています。みんなが笑顔あふれる青凌祭にしましょう。

2学期始業式にあたり、私の話は以上です。ありがとうございました。